Thursday, November 19, 2009

荻窪:すぱいす

昨日のエントリーでも書いたけど、
自分のカレー遍歴の中で、ターニング・ポイントになっているのは
間違いなく「M's Curry」とココ、「すぱいす」だろう。


とりわけ、この「すぱいす」はまだカレーの食べ歩きを初めて
間もない頃に出会った名店だから、というか、ここではじめて
自分の好みを理解した。はじめて南インドのカレー
(正確にはそれを随分とアレンジしたものだが)を食べたので、
時おり、それは刷り込みに近いのかな?と思い、前程ではないけど、
今でも定期的に足を運ぶようにしている。結果、やはり刷り込みでも
なんでもなく美味いと毎回懲りずに思う。素晴らしく美味い。


「すぱいす」の美味さの要因の1つは、店主の真面目さにあると思う。
さっぱりとした内装に、キレイに磨き上げられたカトラリーや厨房の
中の1つ1つの調理器具、整然と並べられたスパイス類。それは調理や
この店の味を作るリサーチにまで徹底されていて、時間を惜しまずに
丁寧に作られたチキンカレーは当然納得の仕上がりだし、小麦粉を
使わないとか、麦飯だとか女性にも目配せしつつも、ジャンク好きな
自分をも唸らせてくれる味。「すぱいす」のベースとなるスパイスは
少々クミンが前に出ているのだけど、以前、インタビューか何かで
「クミンを多めに使うのは流行じゃないか?」みたいな記事を読んで
この人は徹底している!と思ったものだ。

カレー屋を営んでいる人なら、1件くらいは自分の好きなカレー屋、
思い入れのあるカレー屋があるだろうが、この店主の場合、そういう
次元の話ではなく、もう、いわばマーケティング・リサーチだろう。
(因に思い入れがあるのは、今は亡き幻の店、三越前インド風
カレーライスという正式名称がない曰く付きの店だそうだ)

まぁ、ここまで勢いだけで書き綴って、着地点が見えなくなって
しまったが、とにかく自分はここの店が好きなのだ。もちろん、
それからというもの、ある程度の数の店を食べ歩き、正統派の
南インドのカレー類やらも食べたし、名店と言われる店や、
新規オープンの店で美味い店も幾つもあった。ただ、どれだけ
間隔をあけても、必ずまた行きたくなる程の魅力のある店だ。

今回も半年以上ぶりに行ったのだけど、閉店間際に関わらず、
ほぼ席が埋まっていて、カップルや女性同士、自分を含めた
仕事帰りのおっさんまで大盛況。場所柄、地元密着+αだと
思うけど、末永く頑張っていただいて、いつでも自分の指針に
なって欲しいな、常々思っております。

インド風カリーライス「すぱいす」
東京都杉並区荻窪5-16-20
Tel:03-5397-3813
Lunch:11:30~15:00 (L.O.14:30)
Dinner:17:30~21:30 (L.O.21:00)
日曜定休

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